朝井リョウの「何者」のその先の物語。
就活に「勝った」その先。
人生って、本当にままならないことばかり。
自分の体調や家族の都合で、どこで働くか・どうやって働くかなんて簡単に変わってしまう。
山添くんとその彼女の対比がなかなか胸が痛かった。
海外転勤もあるくらいだし、都会のキラキラしたオフィスで働いているし、それなりに大きい会社なんでしょう。
それなりにハードで、彼女はそれにたまたま耐えられた側なんでしょう。
スタイリッシュで彼に寄り添う姿も素敵だったけど、それでもかつて同僚だったふたりの価値観や生活は交わらなくなってしまう。
この映画では、というか瀬尾まいこさんのストーリーは、藤沢さんにも山添くんにも、やさしい。
あたたかくて、ある視点からみると、レールから外れてしまったような側にもひたすらにやさしい。
そういうこともあるよねって言っているみたいに。